書評「D列車で行こう」
前回紹介した鉄道本に続き、読んで貰いたい本を紹介。
「D列車で行こう」阿川大樹
赤字ローカル線を救うため、退職して会社まで立ち上げた男女3人組の
活躍を描いた作品。もとは2007年に刊行された本の文庫化だそうですが、
「赤字路線を救う」という切り口で書かれた小説は珍しく、物語を楽しみながら
鉄道経営についての専門用語・知識も学べてしまう作品。全国ローカル線の
窮状に興味のある方は、より深く知る為のとっかかりとして非常に役立つのでは
ないかと思います。
本編の方は、主役となる3人組-NBA取得の女性ミュージシャン、良心的な
融資で零細企業を救ってきた元銀行支店長、鉄道オタクのリタイア官僚が
それぞれの能力を活かし、互いにアイディアを出し合いながら枠に囚われず
活動していくという、こんな仕事ができたらどんなに愉しいだろうと、羨ましく
思います。加えて、3人の行動に触発され前向きに動き始める地元の人々の様子など、
読んでいて思わず涙する場面も。みんなが守る地域の鉄道、実際には地方私鉄の
現状はとても大変なことだけど、絵空事で終わらせないためにはどうするか?
ひとつの答えがこの小説に眠っているような気がします。
個人的には元銀行支店長が舞台となる鉄道の魅力(可能性)に気付いていく
シーンが好きです。”零細企業を救ってきた”という伏線も活きているし、
小説としても十分楽しめると思います。
「D列車で行こう」阿川大樹
赤字ローカル線を救うため、退職して会社まで立ち上げた男女3人組の
活躍を描いた作品。もとは2007年に刊行された本の文庫化だそうですが、
「赤字路線を救う」という切り口で書かれた小説は珍しく、物語を楽しみながら
鉄道経営についての専門用語・知識も学べてしまう作品。全国ローカル線の
窮状に興味のある方は、より深く知る為のとっかかりとして非常に役立つのでは
ないかと思います。
本編の方は、主役となる3人組-NBA取得の女性ミュージシャン、良心的な
融資で零細企業を救ってきた元銀行支店長、鉄道オタクのリタイア官僚が
それぞれの能力を活かし、互いにアイディアを出し合いながら枠に囚われず
活動していくという、こんな仕事ができたらどんなに愉しいだろうと、羨ましく
思います。加えて、3人の行動に触発され前向きに動き始める地元の人々の様子など、
読んでいて思わず涙する場面も。みんなが守る地域の鉄道、実際には地方私鉄の
現状はとても大変なことだけど、絵空事で終わらせないためにはどうするか?
ひとつの答えがこの小説に眠っているような気がします。
個人的には元銀行支店長が舞台となる鉄道の魅力(可能性)に気付いていく
シーンが好きです。”零細企業を救ってきた”という伏線も活きているし、
小説としても十分楽しめると思います。
align="center">![]() | D列車でいこう (徳間文庫) (2010/07/02) 阿川 大樹 商品詳細を見る |
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